金味

きんあじ

かぼちゃ

甘み強く、極粉質の”くりかぼちゃ”

金味

青果出荷用シール

金味

基本情報

品目 かぼちゃ
品種名 F1 金味[きんあじ]

品種特徴

○平均果重は1.8㎏、整枝栽培では2㎏以上になる大玉種。
○胎座部は小さく、可食部が肉厚。
○セミブッシュタイプで株元の節間が詰まるため、省スペース栽培が可能。
○交配後50~55日が完熟収穫の目安。

栽培方法

高品質・大玉の青果を出荷するためには、親づる1本仕立てとし、摘果作業を行い1果穫りを推奨します。放任とする場合は果実サイズ・品質がばらつくおそれがあります。


<つるの仕立て方>

生育初期は側枝の発生が遅いので整枝作業は、つるの方向づけだけで良いです。また、生育初期のつるは立性で太くて硬いので、早期の仕立てはつるが折れる恐れがあります。つる先が地面につき、節間が伸びてきてから行って下さい。

株間は30~40cm推奨、株間30cmの標準果重は2.0kg、株間40cmの標準果重は2.5kgになります。


<交配>

低節位から雌花の着生があります。5節以下に着果させても1.5㎏程度には肥大しますが、大玉収穫のためには10~15節以降に着果させてください。

整枝にあたっては、着果節位までに発生する側枝はすべて除去し、同時に低節位の雌花も除いてください。確実な着果のためには人工交配を推奨します。


 

<収穫>

交配後40日程度から可食ですが、50~55日が完熟日数の目安です。つやがあり、果皮表面がペタペタしている(触ったときに滑らない)ものは未熟です。果皮のつやが落ち着いて表面がサラサラしてくれば成熟のサインです。

本品種は果梗部(軸)のコルク化が一般品種より早いため、これを目安にする場合は、通常品種よりも5~10日収穫を遅らせて(コルク化を十分に確認して)品質向上を図ってください。

粉質系品種の特徴

収穫直後はデンプン割合が高く、糖度がほぼないので甘みはありません。追熟させることでデンプンが糖に変わり甘みが増します。

保存のためにはキュアリングという処理を行いますが、とくに粉質系品種の利用にあたってはこの処理を行って品質向上を図ります。(キュアリング…高温と直射日光を避けられる場所で数日~10日程度置き、花梗部などの切断面を乾燥させます。)

キュアリング後は日持ち性が向上し、追熟によるデンプンの糖化によって甘味が増します。10℃程度の温度で保存すれば食味の低下が抑えられ、長期保存による出荷調整を行うことも可能です。

栽培上の注意点

<金味の特長を生かした高品質な青果を出荷するために>

高粉質の果実を生産するには、より多くのでんぷんを果実に蓄積させることがポイントになります。収穫間際まで果実に十分な養分を供給、蓄積させます。

本品種はとくに「大玉」・「高粉質」が特長となるため、肥大期~収穫期までの草勢維持に努めてください。


<草勢維持の管理>

○基肥の過剰施肥には注意してください。生育初期の過繁茂を防ぎ、株の充実を促します。
○基肥には有機質肥料を利用するなどして栽培後半の肥効を維持してください。
○株元の葉の黄化は草勢低下のサインです。葉面散布等で草勢回復に努めます。
○よほど草勢が強くない限りつる先の摘芯は不要です。交配期以降、着果後に発生する側枝が強く草勢が落ち着かないようならば摘心を行ってください。


PDF版資料(1.35MB)

栽培適期表(近畿標準)

栽培適期表(近畿標準)

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よくあるご質問

カボチャの摘芯はした方がいいですか?

抑制の親1本仕立てでない限り、基本は摘芯を行なってください。

カボチャは株元に着果させてもいいのでしょうか?

品種によりますが、3番花以降の方が肥大しやすく、収量が上がります。

カボチャの収穫のタイミングはいつですか?

積算温度で算出します。開花日が把握できない場合、果梗部のコルク化の割合が5〜8割以上、果皮の光沢が無くなりくすむ、果皮に爪を立てても傷がつかない、などを目安に収穫しましょう。

カボチャが追熟中に腐敗してしまいました。何に気をつければ良いでしょうか?

キュアリングの条件は、直射日光のあたらない、風通しのよい所です。カボチャをあまり積み上げすぎると、風通りが悪くなります。平置きなら3段、ピラミッド状置きでも5段が限度です。
また、収穫の際、果梗部の切り口から雑菌が入りやすい条件(雨天時の収穫、切り口に土が付いた、果梗部を短く切る)であると、中から腐敗しやすくなります。

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